お産をする場所にはいろんな種類があります。それぞれ施設の特徴をよく知って、家族みんなでよーく考えて決めよう!
アタシ、妊娠したみたい…。

まじすか。



どこで産もうかな。
産院の種類
- 大学や公立の総合周産期センター
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大学病院や、地域の大規模な公立病院に併設されている施設。NICUやGCU、MFICUもあって、とにかく安心。私のような中規模病院で働く助産師にとっては神みたいな存在。ありがたや。
ただ妊婦さんたちにとっては、健診の時に待ち時間が長いとか自宅から遠くなるかもとか、デメリットもそれなりにあります。もともと持病のあるかたや、胎児に何かしらの診断を受けている妊婦さんなどリスクのある方は、そもそもこちらで分娩管理となることがほとんどですね。命が一番ですから。ほんと。
- 総合病院の産婦人科
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近所にある病院の産科、私が働いている職場もこれに該当します。病院の規模によっていろいろですが、小児科はあることがほとんどで、NICUがあったりなかったり。近所にあることは妊婦さんたちにとっては通いやすいし、慣れてるし結構なメリットみたいです。ただ、健診の待ち時間が長いことや、医師が指定できないことを気にされる方も。
手術室やERがあって、麻酔科医や救急医が常駐していることが多いので緊急事態にはすぐ対応できることが多く、母児の命を守るという意味で安心なのはこのレベルから。
意外と皆さんご存知ないのが、病院の施設の規模によっては、35週を過ぎないと産めないとか、諸々の決まりがあることです。例えば30週くらいで陣痛が来てしまって止められないとか、赤ちゃんの育ちが普通よりとても遅いとか、場合によっては、大学病院のような高次施設へ転院となることもまれにあります。
- 産科診療所
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いわゆるクリニック、入院病床が19床以下と決められています。小児科が併設されてないことも多いです。分娩をせず健診だけやってるところも。
最近のクリニックは本当に施設が豪華できれいです。ご飯も美味しくてお祝い膳にフレンチのフルコースとか食べられたりするところもあります。他にもアロマとか産後の親子ヨガやってたり。妊婦健診でも3Dとか4Dエコーとかあって、とにかくママパパファースト。上のお子さんも一緒に泊まれる部屋があったりします。ホームページも超絶可愛いことが多いですね。いろんなサービスが充実している分、料金も割高です。
デメリットとしては、医師が少ないし施設も小さいので母児に異常が起きたら救命が難しくなります。そんな時は高次施設(大学病院とか大きめの総合病院)へ転院になります。生まれた後赤ちゃんに何かあってもすぐには対応できないことが多いので、その場合にも状況によってはNICUへ新生児搬送となります。
- 助産院
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助産師が個人で開業してお産してる場所。ベテラン助産師が一人でやってることが多くて、何人かスタッフ助産師が手伝ってるような感じ。とにかくアットホーム。分娩台なんてないし、お部屋でお産する感じです。代替医療勧めてたり、オーガニックな食事とか「自然」を売りにしてることが多いみたいですね。妊婦さんたちは必ず、助産院が提携してる医師の診察を何度か受ける必要があります。デメリットとしては医療処置が一切できないので、例えば破水して24時間経過したとか、血圧が上がったとか、赤ちゃんの具合が良くないかもしれないなんて時は、病院に搬送されてそこで分娩になります。つるぽんと産めるならかなり快適だと思いますが、リスクのある方はかなり危険なのであきらめましょう。出張して自宅分娩してる助産師もいるみたいですが、かなり危険です。絶対おすすめしません。この話はまたいつか。
- 自宅分娩
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だめ、絶対。陣痛来てからの経過が超スピードで進んでしまい、結果的に家で生まれたってことはあると思いますが、それは別。なぜなら、その後すぐ救急車でかかりつけに搬送されて対応することができるから。今この時代において、最初から自宅で産もうなんて、夢にも思わない方がいいと思います。取り返しのつかないことになりかねませんよ。
産院を選ぶ時に考えてみること。
おすすめの選びかた。
まぁ、最初は好きなところにいきましょう(笑)
なんだそれって感じですけど、まずは行ってみて受け入れてもらえるかどうかです。
それでも、ここで強くお伝えしたいのは。それぞれの施設の特性をよく知っておいてほしいということです。
妊婦さんたち、意外と施設の特性についてご存知なくって、
何か想定外のことが起きたときに、なにそれ!ここで産めないの??
なんてことにならないために、ほんの少しの知識を持っていてほしいのです。
想定外のことって、ほとんどないんですけど、起こる時は本当に突然やってきますので…。
その上で、ご自身が良いと思った施設に分娩予約をしてみてください。
皆さんにとって、より良い産院に出会えることを願ってます。
少しは参考になったでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今日はこれでおしまい。
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